目的:硬蛋白質利用研究施設

施設長挨拶

当施設は、通産省、文科省、産業界の支援の下、1970年に皮革研究施設として発足しました。その後、研究分野の広がりを踏まえて、名称を硬蛋白質利用研究施設と変更し、現在に至っています。

今期は、東京農工大学の第4期中期目標の3年目になっており、農学部附属施設の中での硬蛋白質利用研究施設の位置づけが重要になってきています。

本学中期目標における⑮社会変革につながるイノベーションの創出、⑯産業界との連携・共同によるキャリヤパスの多用化・流動性の向上に寄与、⑰研究者の多様性を高めることで知の集積拠点としての役割を担う、ことを中心に研究活動を進めています。これまでの皮革産業の支援、硬蛋白質利用に関する研究、さらに細胞外マトリックスに関する国際共同研究の推進を基本とし、研究施設としての機能も強化して行くことになります。硬蛋白質利用研究施設は、(1)皮革および関連産業に対する学術的および技術的支援、ならびに人材育成に寄与する研究・教育、(2)動物生産の副産物の主成分であるコラーゲンを始めとする硬タンパク質資源の総合的高度利用に寄与する研究を行うことを目的としています。

農学部附属の研究施設として、これまでの研究実績を基盤とし、生体における細胞外マトリックスに関する総合的な研究を発展させ、基礎から応用までの幅広い研究を推進して行きます。その成果の一部として出版した「コラーゲン ~基礎から応用~」の英語版の完成を目指して事業を進めているところです。

今年度は、新井克彦教授が定年を迎え、最終講義の開催の前に参与研究員会議を行わせていただきました。2023年12月に硬蛋研の専任研究員の公募が始まり、今期中に候補者の推薦の後、採用が確定します。また、新年度から、外国人PI(Principal Investigator)の募集も予定しています。専任研究員4名の少人数の研究施設ですが、学内および他大学、企業や試験研究機関との連携をより一層進め、研究活動を活発に進めて行きたいと考えております。

今後とも当研究施設の活動にご理解いただき、ご支援の程、宜しくお願い申し上げます。

令和6年6月3日

硬蛋白質利用研究施設
施設長 野村 義宏