発表:基礎研究部門・研究室

発表論文

  • 7型及び7型コラーゲンmRNA発現からみた慢性蹄葉炎における再生性表皮葉の基底膜構成能について
    馬の科学.46:333-338(2009)
    桑野睦敏、長谷川晃久、新井克彦
    ウマの主要な運動器疾患である蹄葉炎組織についてVII型およびXVII型コラーゲンmRNAの in situ ハイブリダイゼーションを実施したところ、蹄葉炎発症後に再生してくる表皮葉において、VII型コラーゲン発現は活発であるが、XVII型コラーゲン発現能は低いことが観察された。再生表皮葉におけるこれらの成分の発現の差が、治癒後においても基底膜構造の不均一化をもたらすものと考察された。
  • Threshold dose of piperonyl butoxide that induces reactive oxygen species- mediated hepatocarcinogenesis in rats.
    Arch Toxicol. 83:183-193 (2009)
    Muguruma M, Kawai M, Dewa Y, Nishimura J, Saegusa Y, Yasuno H, Jin M, Matsumoto S, Takabatake M, Arai K, Mitsumori K
    活性酸素種依存性の肝発がんにおける非遺伝毒性発癌物質で一種であるpiperonylbutoxide (PBO)の投与量の閾値を調べたところ、肝病巣における胎盤型グルタチオンS-トランスフェラーゼの発現は0.25%PBO給与で認められた。

学会発表

  • 角質分解可能細菌が病態の悪化に関与した蟻洞の1症例
    第148回日本獣医学会、鳥取、平成21年9月25日
    桑野睦敏、和田信也、丹羽秀和、帆保誠二、桂田樹明、新井克彦
    競走馬の前肢蹄尖部に多発する蟻洞の原因を解明するため、病変からケラチン含有寒天培地を用いてケラチナーゼ産生細菌を分離し、分離された菌の産生する酵素の特性を、ケラチンザイモグラフィー等により検討した。
  • 犬の再発性多発軟骨炎の診断を目的とした、血清を用いた診断方法の検討
    第148回日本獣医学会、鳥取、平成21年9月27日
    百田 豊、新井克彦、生澤充隆、呰上大吾、石岡克己、片山泰章、谷 健二、神志那弘明、鎌田憲明、左向敏紀、中村 悟
    イヌに発生する再発性多発軟骨炎における臨床診断に資するため、患畜血清を用いたELISA並びにウェスタンブロットを実施したところ、Ⅱ型コラーゲンに対する自己抗体が検出されたことから、この病態は自己免疫疾患である可能性が示唆された。