研究業績:基礎研究部門・研究室1

発表論文

  • A case of antilaminin 332 mucous membrane pemphigoid showing a blister on the bulbar conjunctiva and a unique epitope on the alpha3 subunit.
    Br. J. Dermatol. 162:898-899, 2010.
    Hashimoto T, Dainichi T, Ohyama B, Hamada T, Ishii N, Sato N, Tanigawa O, Nakayama J, Amano S, Nishiyama T, Karashima T, Nakama T, Yasumoto S
    粘膜類天疱瘡は表皮―真皮間に水疱を形成するが、今回の患者の病因となる自己抗体 はラミニン 332(ラミニン 5)のα3鎖を認識する。同じα鎖を認識する自己抗体は何 種類も知られているが、今回の抗体はそれらとは異なる特異的なドメインを認識することがわかった。
  • 表面と表面の相互作用が生体機能を制御する
    表面, 48(9), 285-297, 2010.
    西山敏夫
    コラーゲン線維表面、細胞膜表面、組織表面、器官表面など、表面と表面の接触、接着、結合により、生体の構造と機能が制御されていることを、関連する細胞膜レセプタ ーや細胞外マトリックス、細胞間接着タンパク質、基底膜をもとに解説した。

学会発表

  • IL-1beta に よるヒト皮膚線維芽細胞のフォリスタチン発現調節
    第42回 日本結合組織学会学術大会、第57回 マトリックス研究会大会合同学術集会、2010年8月19日~20日、秋田
    藤岡温子、小野真梨子、工藤千香子、野村義宏、西山敏夫、新井浩司
    IL-1βがMAPキナーゼとNF-κBの経路を介して皮膚線維芽細胞のフォリスタチン発現を促進することを明らかにした。
  • 再構成 IV 型コラーゲン会合体は培養人工皮膚の表皮基底細胞増殖を促進する
    第42回 日本結合組織学会学術大会、第57回 マトリックス研究会大会 合同学術集会、2010年8月19日~20日、秋田
    重水洋平、八谷有宇子、新井浩司、佐々木 翼、村口太一、安達栄治郎、林 利彦、西山敏夫
    レンズカプセルから酵素処理せず酸抽出・精製した IV 型コラーゲンの会合体は単層 培養系では表皮細胞の増殖を阻害した。一方、三次元培養皮膚モデル作製時に真皮モデ ル表面に沈着させ表皮細胞を培養する表皮重層化が促進されたが、基底細胞分裂の促進、 ならびに、基底細胞密度の増加によることがわかった。

講演、セミナーなど

  • コラーゲンの蘊蓄
    東邦大学薬学部香粧品学セミナー、津田沼、2010年9月27日
    西山敏夫
    コラーゲンの生物学的機能や構造形成について解説し、コラーゲンの健康科学的な応 用面として化粧品、機能性食品分野の実例を示し、その科学的な背景の有無を解説した。